受験シーズンは“座りっぱなし”に要注意 ─長時間の座位が背骨に与える負担とは

◆秋が深まる11月。子どもたちは勉強と座位の毎日へ

11月は、受験に向けて勉強量が一気に増える季節です。

小学生の中学受験では、昼から夜まで塾に通い、お弁当を2食分持って行くというご家庭も少なくありません。

中学生は部活と塾の両立、高校生は模試と受験勉強。

「1日5〜6時間以上座りっぱなし」 は、この時期とてもよくある光景です。

頑張ることは素晴らしいこと。

でも同時に“背骨に負担がかかり続けている”ことも事実です。

側弯症(そくわんしょう)のあるお子さんは、特に 疲れやすさ・姿勢の崩れ・左右差 が強く出やすくなる時期でもあります。

 

◆長時間の座位が、背骨にどんな影響を与える?

① 骨盤が後ろに倒れ、背骨のカーブが崩れる

疲れてくると、どんな子でも骨盤が後ろに倒れ、猫背姿勢 → 呼吸が浅くなる → 集中力低下の流れが起こります。

 

左右どちらかに寄りかかる癖が固定化

塾の椅子、学校の椅子、家の椅子。

高さも硬さも違うため、「左だけ寄りかかる」「右の肩だけ下がる」というクセがつきやすくなります。

これは側弯症のカーブを支える筋肉に影響し、左右差が強まりやすいサイン でもあります。

 

③ 緊張が続くと、胸郭が固まり、呼吸が浅くなる

受験期はどうしても精神的にも張りつめがち。

呼吸が浅いと、酸素量が減り、思考力・集中力にも影響が出ます。

勉強の効率を上げるには、「背骨」と「呼吸」が不可欠なのです。

 

◆小学生・中学生・高校生、それぞれの“座位の落とし穴”

【小学生(中学受験)】

・社会的にまだ椅子が高い

・前かがみで字を書く時間が多い

・小柄な体に長時間集中は負担大

・体幹筋力が弱く、姿勢が崩れやすい

▶ 椅子の高さ調整とクッションが必須

 

【中学生】

・部活疲れ+塾で長時間座る

・体が急成長し、筋肉のバランスが変わりやすい

・疲れると片肘つきや猫背が固定化する

休息の質と姿勢の“リセット”が鍵

 

【高校生】

・模試・自習・授業で1日10時間座ることも

・ストレスで呼吸が浅くなりがち

・スマホ時間も長く、姿勢が乱れやすい

▶ 呼吸の深さと胸郭の柔軟性が集中力に直結

 

◆親御さんにできるサポート

  1.  「30分に一度のリセット」を習慣に
    立つ → 背伸び → 深呼吸

    これだけで、身体の負担が劇的に変わります

  2. 足裏が床に着く“椅子の高さ”を整える
    足がブラブラしていると骨盤が安定せず、姿勢が崩れやすくなります

    ▶ 小学生には特に重要です

  3. 「姿勢を正しなさい」ではなく「気づけたね」と声かけ
    強制ではなく、自分で姿勢を感じ取れる力を育てることが一番の改善になります

 

◆長時間座る“受験期の背骨”を守る施術

当院では、背骨・骨盤・肋骨・呼吸のバランスを整え、長時間座っても負担が出にくい身体づくりを行っています。

無理な矯正ではなく、身体が本来持っている「まっすぐに戻る力」を引き出す施術です。

受験シーズンだからこそ、肩こり・腰の痛み・左右差をそのままにせず、早めに整えてあげることで集中力もぐっと上がります。

 

◆座る姿勢を整えることは、未来を整えること

お子さんは、自分の身体の変化にまだ気づけないことが多いです。

だからこそ、今、親御さんのサポートがとても大切です。

頑張ることは尊いけれど、身体を守ることは、もっと大切。

ほんの少しの工夫とケアで、受験期の身体はずっと楽になります。

あなたとお子さんの努力が、健やかな姿勢の上で実を結びますように。