一年を通して増えている、親御さんからのご相談について

今年も一年、多くの親御さんから

成長期のお子さんの側弯症について、ご相談をいただきました。

小学生から高校生まで、学年は違っても、

親御さんが抱える悩みには、共通している部分がたくさんあります。

年内最後のブログとして、

今日はその「よくあるご相談」について、少しお話ししたいと思います。

「ずっと気になっていたけれど、相談できずにいました」

 

今年、特に多かったのがこのお声です。

・学校検診で指摘されてから、ずっと気になっていた

・病院で「経過観察」と言われ、そのまま時間が過ぎてしまった

・どこに相談すればいいのか分からなかった

 

こうした状況の中で、

「今さら相談しても遅いのでは…」

と感じてしまう親御さんも少なくありません。

でも実際には、

そのように迷いながら一年を過ごされた方が、とても多くいらっしゃいます。

 

◆親御さんの不安は、とても自然なものです

側弯症は、

目に見えて痛みが出ることばかりではないため、

「本当に今、動くべきなのか」判断が難しいものです。

・本当に何もしなくていいのだろうか

・どこまでが様子見なのだろうか

・生活の中で気をつけることはあるのだろうか

こうした疑問を抱くのは、

お子さんの身体を大切に思っているからこそです。

決して、あなただけが悩んでいるわけではありません。

 

◆相談することは、「決断すること」ではありません

当院に来られた親御さんの多くが、

来院後にこうおっしゃいます。

「もっと早く話を聞いていれば、こんなに不安にならずに済んだかもしれません」

 

相談することは、

すぐに何かを始めることでも、

何かを決断することでもありません。

 

今の背骨の状態や、

これから気をつけたい生活習慣、

姿勢や体操の考え方、

今後の見通しを整理するだけでも、

気持ちが落ち着くことがあります。

 

◆一年の終わりに、少し立ち止まって考えてみてください

年末は、忙しい中にも

「一年を振り返る時間」が生まれやすい時期です。

今年、ずっと気になっていたこと。

でも、なかなか動けなかったこと。

 

それを、「来年に持ち越さない」という選択もあります。

まずは、話を聞いてみるだけ。

状態を知るだけ。

それだけでも十分です。

 

◆本年の最後に

今年一年、

たくさんの親御さんが同じように悩み、迷い、

そして勇気を出してご相談に来られました。

迷う気持ちは、とても自然なものです。

そして、相談することは決して特別なことではありません。

年明けを迎える前に、お子さんの背骨について、少しだけ向き合う時間を持ってみませんか。

 

来年も、

親御さんとお子さんの不安が少しでも軽くなるよう、

丁寧にお話を伺ってまいります。

 

本年もありがとうございました。